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授業中に立ち歩きをする子供の対処法|じっとしていられない子どもはADHD?

授業中に歩き回り、じっとしていられない子どもが増えています。

退屈な授業に嫌気がさして、立ち歩きをしたくなるの子供の気持ちも分からなくはないですが、頑張って学習しようとしている他のクラスメイトにとってはストレスの種になってしまうことも…。

他の子供に迷惑をかけ、担任や保護者の悩みの種になる「じっとしていられない子供」にはどう対応すれば良いのか…。

授業中に歩き回る、大声を出す、他の子ども達にちょっかいをかける。

そういった問題行動をする子供への対応策をまとめました。

授業中にじっとできないのはADHD?

授業中でもおかまいなしで歩き回ったり、そうかと思えば教室に寝そべったり、大声を出したり…。

他の子どもと同じように集中して授業が受けられない子供が年々増えているといわれています。

また、そうした問題行動が他の子どもにまで伝染して、学級崩壊を引き起こすこともあるのです。

一般的に、授業中にじっとしていられない、落ち着きの無い子供はADHD(注意欠陥多動性障害)を疑われることがよくあります。

先生や保護者の中でも問題行動が続く子供に対して「ADHDではないか?」と、先天性の障害である可能性を考慮しながら、どうすればうまくいくかの対策を考えることが多くなっているのです。

ADHD(注意欠陥多動性障害)とは?

ADHDとは、集中力や注意力が欠如していて、なおかつ落ち着いて行動が出来ない、じっとしていられないという特性がある発達障害のことです。

授業で立ち歩きをしている子供を見ているとADHDに当てはまる行動特性がたくさんあるため、「もしかして発達障害?」「ADHDじゃないの?」と、周囲が感じることがあります。

また、授業中にも関わらず平気で友達に話しかけたり、一方的に先生に質問をぶつけまくる子供に対しても、ADHDの可能性を疑われることが少なくありません。

ただ、問題行動を繰り返す子供がADHDかどうかは医療機関の検査をしないかぎりは分かりません。

それに、たとえADHDであったとしても、これは発達障害ですから治療で治ることは無く、一時的にお薬で改善することはあっても、問題となる行動を減らすことは難しいのです。

とはいえ原因が分からず授業中に歩き回る子供にみんなが迷惑しているよりは、きちんと診断を受けた方が、具体的な対処策は見つけやすくなるでしょう。

授業中に立ち歩く子供をやめさせるには?

授業中の立ち歩きの原因がADHDなのか、それとは別に何らかのストレスを抱えているのか、または、子供なりに意思表示をしているのか。

それは他人にはなかなか計り知れないことです。

分かるとすれば一緒に暮らしている保護者しかいないので、やはり、授業中の立ち歩きの子供をやめさせるためには、保護者に子供の問題行動を認識してもらい「なんとかしよう」と動いてもらうことが一番大切なことです。

ただ、保護者の側も問題行動を認識しており、積極的に療育に励んでいても、なかなか問題行動を減らすことが難しいケースもたくさんあることは理解しておく必要があります。

授業中の子供の問題行動は学校の責任?

「A君が授業中に歩き回ったり大声を出したりして、お勉強に集中できない」

こんなことを我が子が言ったら、親としてはすごく心配になりますよね。

そして、それが続いているようだと、「なんとかしてもらわないと困る」という切迫した気持ちになるお父さんお母さんも少なくないのではないでしょうか。

時には担任が頼りなく感じて、腹を立ててしまうこともあるかも知れません。

しかし、学校に「あの子をどうにかして!」と文句を言ったところで、担任に出来る事は限られています。

学校としては、授業中に歩き回る子供がいても注意を繰り返すくらいしか方法が無く、直接的に何か手を下すといったことは出来ないのです。

授業中に立ち歩く子供の親は気付いていない?

子供のクラスに授業中に歩き回る子がいると知らされると、「親はどう思ってるの?」「どうして注意しないの?」と感じる時もありますよね。

中には、クラスのみんなに迷惑がかかっているのに、どうして対処してくれないのか?と、学校にクレームを入れる親御さんもいるようです。

問題行動を起こす側の子供の親御さんには、大きく分けて2つのパターンがあります。

1つめは、我が子が授業中に立ち歩きをしたり声を出したりしていても、それを問題行動だとは感じていない親御さんです。

「まだ小さいから、そのうち収まるでしょ」と軽く考えていたり、そもそも、我が子が問題行動をしているなんて気付かなかったり、たとえ気付いても、気付かないふりで放置している人もいます。

2つめは、我が子の問題行動をなんとかしようと努力しながら、自分自身も疲れきってしまっている親御さんです。

学校での問題行動の原因がADHDなどの発達障害である場合、それを改善することは並大抵のことではありません。

親だけでいくら努力しても、なかなか止めさせられるものではないのです。

学校で問題を起こす子供は家でも問題を起こしている

授業中に立ち歩き、学校で問題を起こす子供。

どうして親が何とかしないのか、やめさせないのか、不思議に感じる保護者もいるかも知れません。

しかし、それは不思議なことではなく、「当然のこと」とも言えるのです。

なぜなら、学校で問題を起こし迷惑を掛けている子供は、ほとんどの場合、家庭でも問題を起こして親を困らせているからです。

ですから「うちの子が学校でそういうふるまいをすることは分かっているけど、だからといって、どうすれば良いのか分からない。どうしようもない」と感じている親御さんも多いです。

担任から具体的な対処策を提示してもらう

前述したように、「子供が授業中に歩き回っていますよ」と保護者に知らせたところで、それだけで状況が良くなるとは考えにくいです。

ですから、「何とかして下さい!」と責めるのではなく、その子が学校で静かに過ごすにはどうしたら良いのかを、親御さんと学校でしっかり相談してもらうように、担任にお願いすることが効果的です。

学校の中で落ち着きの無い行動をすることを発達障害と決めつけるのではなく、あくまで、本人が抱えている「不満」や「不安」あるいは「不快感」が一体何なのかを探って、本人が過ごしやすい環境を教室の中に作ってあげるためのステップとして、話し合いの機会を作ってもらう。

必要に応じて医療機関を受診してもらい、医師やカウンセラーの意見も取り入れながら、問題行動をしてしまう本人と他のクラスメイトの双方が安心して学校に通えるようにしてあげなくてはいけません。

本人の気持ちを分かってあげる

授業中の立ち歩きや、おしゃべりなど、学校生活で周囲に迷惑をかける行為が先生から注意されてもやめられない子供はADHD(注意欠陥多動性障害)である可能性が高いと言われています。

ADHDは本人のわがままで勝手な行動をするのではなく、原因には、脳の特定部位の機能が普通より働きが弱いことが分かっています。

これは先天性のもので、遺伝子が関与しています。ですから、本人には何も責任はないのです。

むしろ本人は「先生に叱られたくない」「みんなを困らせたくない」と思いながらも落ち着いた行動が出来なくて困っているので、その気持ちを理解して、できるだけ早く医療的なケアや療育を始めるべきです。

発達障害の療育についてはこちらの記事にまとめています。

【タイプ別】発達障害児の特徴とサポート方法|家庭と学校・園での正しい支援の在り方

授業中に歩き回る子供は他のクラスに行った方が良い?

授業中の立ち歩きで他のクラスメイトが迷惑している場合、保護者からは「他の教室に移して欲しい!」という要望がでることがあります。

確かに、せっかく集中して学習しようとしているのに、それを邪魔してまわるような子供がいると、「勉強する気がないなら他のクラスに行って!」と思う親御さんの気持ちも分かります。

しかし、問題のある子を邪魔者扱いして教室から追い出すようなことがあると、クラスの中に「嫌なものは追い出せば良い」という空気が流れてしまいかねないのです。

そういう経験は必ずしも子供の役には立たず、逆にフラストレーションの種になることもありますから、安易に「別の所に行けば良いのに」といったことを子供の前で言わないようにしなくてはいけません。

最善の解決策は、その子に合わせた授業の受け方、学校での時間の過ごし方を医師やカウンセラーと一緒に考えることで、その中で「普通学級では難しい」という判断がなされた時には、特別支援学級に転籍したり、通級指導を受けるべきです。

ただ、その判断は専門知識のある人にしかできないことですから、まずは担任から親に医療機関での受診をすすめて、本人のために協力する体制を作ってあげることが大切なのです。

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