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ネットトラブルから子供を守る方法|インターネットの危険性を正しく理解させる

スマホを使う子供

子供のネットとの付き合い方やネットリテラシー教育については、小中学校でも何度か指導があるものの、やはりそれだけでは安心出来ませんよね。

特に最近では子供達がネットを介して犯罪に巻き込まれたり、いじめや嫌がらせの標的になることもあり、我が子のネット環境に対して親が責任を持つ事はとても大切です。

平成30年度の内閣府の調査では、小学生の約35%、中学生約63%、高校生では約93%がスマホでインターネットを利用しているという結果が出ました。

誕生日や入学祝などで子供に気軽にスマホをプレゼントする親も多いようです。

産まれた時からインターネットがあたりまえに使われている環境で育つ『デジタルネイティブ』の子供達。

インターネットによって子供が被害者や加害者にならないために、子供にスマホやパソコンを使わせる時には細心の注意が必要なのです。

こちらの記事では、子供がネットトラブルに遭わない為の方法や親のやるべきことを詳しくまとめました。

まずはネットトラブルを親が勉強して、子供と話し合いながら、トラブルに巻き込まれるのを防いでいきましょう。

『子供のネットトラブル事例』まとめ

まず最初に子供が巻き込まれる可能性のあるネットトラブル事例を紹介していきます。

本当にあったネットトラブル事例を知ることで、我が子がネットを介して様々なリスクを抱えないように対策が出来ます。

子供にネットを使わせる時に最低限知っておきたいことばかりですので、ぜひ読んでみて下さい。

①ネットいじめ

一番親が心配するトラブルはネットによるいじめではないでしょうか。ネットいじめには様々なパターンがあります。

以前からあるのが、掲示板や学校裏サイトに書き込みする形のいじめです。悪口や誹謗中傷や個人情報を書き込まれることがあります。

しかし最近では、掲示板や裏サイトよりも直接的な攻撃を与える事の出来るSNSいじめが主流になっています。

『SNSいじめ』とは、LINEやInstagram、Twitter、Facebookなどを使って、特定の子供を攻撃します。

また『プロフによるなりすまし』といういじめも行われています。

これは、プロフィールサイトや出会い系サイトにターゲットにされた子供の顔写真や携帯電話番号、メールアドレスなどを無断で登録されるといういじめです。

知らないうちに勝手に登録されていて、身に覚えの無いアドレスや番号から頻繁に電話やメールが来るようになってはじめて「いじめられている」ということに気付くケースも少なくありません。

②不特定多数からの誹謗中傷、脅迫

何気なくネット上に書きこんだ投稿が炎上して、不特定多数の人から誹謗中傷や脅迫のコメントが殺到することがあります。

攻撃してくる側の人物によっては、こちらの個人名や住所を特定して晒されたり、虚偽の通報をされることも。

子供がネットを使いはじめる時にきちんとネットリテラシー教育を受けていないと、ネット上でやって良い事と悪い事のルールが分からず、面白半分で書き込んだ事が元になってトラブルに繋がります。

小さな子供でもネット上にはかなり過激な文言を書き込んでいたり、他人を挑発するような言葉を投げかけているケースは意外に多くあるのです。

知らない人からの執拗な攻撃は精神的ダメージにも繋がりますし、身バレしてしまった場合には家族全員が嫌がらせの対象になったり安全を脅かされる可能性も考えられます。

たとえネット上だからといって何を書いても良いわけでは無いこと、知識のある人がその気になればすぐに身バレをさせられてしまうこと、子供にスマホを与える時に必ず教えておきましょう。

③ネットを介した性犯罪被害

プロフィールサイトや出会い系サイト、趣味などのコミュニケーションサイトで知り合った人から誘い出されて、車やホテルに連れ込まれる。

そうしたネットを介した性犯罪被害に遭う未成年者が増えています。

統計によると、出会い系サイトよりも趣味などによるコミュニケーションサイトで知り合った人から被害を受けるケースが多いようです。

オンラインゲームなどで仲良くなって、気を許してしまうことが原因と思われます。

また、親とケンカをしたり家にいたくないという理由で泊めてくれたりご飯を食べさせてくれる人をTwitterなどで募り、そこから性被害に繋がることもあります

家出少女が狙われる犯罪が急増中

ここ最近では、Twitterに「家出したい」「家にいたくない」などの言葉を書き込んでいた少女に声をかけ、「養ってあげる」などと言って誘拐をしていた男が相次いで逮捕されました。

ただ「家に帰りたくない」という気持ちで一時しのぎの場所を求めたばかりに、一生残る心の傷を負わなければならない…。

そんな少年少女が増えている事はとても残念ですし、それは親をはじめとした周囲の大人の責任だとも言えます。

子供がスマホやパソコンをどのように使っているのかを把握するとともに、「インターネットを逃げ道にしなければいけないほど子供の心が追いつめられていないか」ということにも気を配らなくてはいけません。

④ネットストーカー被害

プロフィールサイトやSNSに顔が写った画像を投稿することで、サイトで知り合った人やサイトを見ただけの人からストーカーの被害を受けることがあります。

また、執拗にTwitterやインスタグラムなどにリプをつけられ、何もリアクションをしないことで逆恨みされてしまうことも。

ネットストーカーの加害者になるような人は普通の常識は持ち合わせていませんから、こちらが「ここまではやらないだろう」という事でも平気でやってきます。

過去の全ての投稿をチェックして居住地を割り出したり、通っている学校を特定することも簡単にやってしまいます。

一旦ネットストーカーに粘着されると、アカウントを消しても取り返しがつかず警察沙汰になる可能性もあるため、安易にネット上に自分の画像を載せないことを徹底しましょう。

⑤アカウントの乗っ取り、不当請求

知らずに悪質なサイトを利用していると、パスワードの開示を要求されることがあります。応じてしまうとアカウントが乗っ取られる可能性も。

乗っ取られたアカウントを悪用して、コメントを勝手に投稿されたり、不要なアプリをダウンロードされたり、お金を不当請求されたりする被害が確認されています。

最近は手口も功名化していて、公式なサイトと見分けがつかないことが多いです。特に子供であれば簡単に騙されてしまうかも知れません。

⑥スマホアプリに高額課金

スマホは無料でゲームが楽しめます。ですが高得点を取るためには課金してゲーム内のアイテムを購入する必要が出てきます。

「ランキングが上位になりたい」、「友達より優位にゲームを進めたい」、そんな気持ちで、どんどん課金していくと、最終的に高額な請求が来ることになります。

子供にスマホでゲームをさせるなら、「無料の範囲で楽しむ」、「課金は1ケ月に何円まで」などルールは必ず決めましょう。

ルールを決めずその場その場で子供の要求を聞いていると、どんどん金額も大きくなっていきます。

子供自身も「1000円課金して良いなら次は1500円にしてもらおう」などと、我慢する気持ちが薄れてしまうので、最初にルールを決めて何があっても守らせるようにしてください。

⑦個人情報の流出

ネットの危険性を知らないと、自分の個人情報や顔写真、動画を気軽に投稿してしまう子供がいます。

子供のユーチューバーなどは、見ているこちらが冷や冷やすることもありますよね。

安易に子供を動画に登場させることの危険性については、下記の記事に書かれています。

子供をユーチューバーにするのは危険!YouTube利用規約でも禁止されている

親が許していれば他人が口出しはできませんが、将来のことを考えれば、顔や名前を出してネットで活動させることは家族でよく考えてリスクを本人に伝えた上で実行するか考えさせることは最低でもやっておいてください。

⑧自撮り写真、裸や下着姿の流出・拡散

交際相手に頼まれると、嫌われたくない気持ちもあり、裸の写真や下着姿の写真を自撮りして、相手に送ってしまう子もいます。

見られたくない写真を撮るという行為は、相手が悪意ある行動をとった時に、ネット上で拡散して世界中の人にその写真が見られてしまうことです。

絶対にしてはいけない行為であることを理解させてください。

また『デジタルタトゥー』という言葉が使われるように、一度ネット上にアップされると完全には消せなくなることも理解させましょう。

長い人生の中で考えれば子供時代はまだスタートライン上ともいえます。そんな段階で一生残るデジタルタトゥーを抱えてしまわないように、親が責任を持って管理してあげてください。

⑨違法アップロードとダウンロード

著作権が発生している動画や画像を、勝手にネット上にアップすると、著作権法に触れて犯罪とみなされます。

また違法にアップロードされていることを知りながら、動画や画像をダウンロードするのも犯罪行為です。

大人だと著作権についてある程度は理解出来ていますが、子供だとそういった概念がある事さえ知らない可能性が高いです。

問題が起きてから子供を叱っても、そもそも知らなかったのなら、やはり親の監督責任ということになります。

SNSいじめが子供の心を追いつめる

親としてはすごく気がかりなネットいじめ。ネットの世界で繰り広げられていると目が届かないことがほとんどで、気がついた時には想像以上に深刻化しているケースもあります。

一番シンプルなのはグループLINEによる、誹謗中傷、悪口です。一人の子をターゲットにして、みんなでその子のダメージになるようなことを書きます。

原因もささいなことで、空気の読めない発言をした、既読無視をしたなどのようです。

ターゲットの顔が見えない、声が聞こえないだけに相手を思いやる気持ちを持ちにくいので、ひどい言葉を平気で書き込んでしまいます。

グループLINEからターゲットを退出させて、悪口をみんなで書き込んだ後に、また招待して反応を楽しむといういじめもあります。

他にも、ターゲットの子も入っているLINEグループ以外に、ターゲット以外のメンバーで別のグループLINEを作り、悪口を書き込むという方法もよく聞くいじめです。

FacebookやInstagramには24時間で投稿が削除されるストーリーという機能があります。

こちらの機能を使って、悪口などを書き込み、後に証拠を残さないようにするなど、いじめの巧妙化が進んでいるようです。

LINEなどを使ったいじめは、閉じられたグループ内で起きるために、なかなか表面化しません。

親が出来る対策としては、定期的にスマホをチェックすることや、見せたがらない場合でも使っているアプリや利用の方法について子供から詳しく説明をさせる時間を定期的に設けましょう。

もしも少しでも問題が起きているようなら、スマホの電話番号やメールアドレスを変えること、アカウントを消去させることも有効です。

万が一、深刻ないじめや名誉毀損につながる嫌がらせがある場合は、スクリーンショットなどで証拠を残しておく必要があります。

子供のネットトラブルを防ぐ方法

子供をネットトラブルから守るのは親の義務でもあります。

親が子供をネットトラブルから守るためにするべきことを3つ紹介します。

①適切なインターネット利用の知識を子供に与える

最近は小中学校でインターネット利用上のマナーを学んだり、電話会社が正しいネット利用のためのネットリテラシー教育の出張講座を開いたりしています。

子供達に適切なインターネット利用の仕方を学ばせることは、社会にとって急務なのです。

ですが基本的にそういった知識を与えなくてはいけないのは、本来家庭ではないでしょうか。

親がインターネットの有益な利用法と危険性をしっかり学び、子供たちに伝える責任があります。

②家庭内でのルールをしっかり決める

子供にスマホを持たせるにあたっては、家庭内のルールをしっかり決める必要があります。

親が勝手に決めてしまうと、子供は押し付けられたように感じ、守ろうとする気持ちが薄れます。

親子で話し合ってルールを決めることで、子供も納得してルールを守ろうとする気持ちが高まるでしょう

家庭内でのルールの例を紹介します。我が家にあったルールを考えてみましょう。

子供のスマホの使い方のルール

  • 9時以降はスマホを触らない。
  • 自分や友達の個人情報や顔写真をネットに載せない。
  • 友達の悪口を書かない。
  • 友達にコメントや返信を強要しない。
  • トラブルがあったら、親にすぐに知らせる。
  • アプリのダウンロードは親の許可を得てから。
  • 画像や音楽を無断でダウンロードしない。
  • ルールを守れない時のペナルティを作る。

③フィルタリング機能を利用して、危険から子供を守ろう

スマホはアダルトサイトや、出会い系サイト、暴力的表現のあるサイトへのアクセスを制限する、フィルタリング機能を利用することができます。

大手携帯電話会社のスマホは「あんしんフィルター」というサービスがあり、有害サイトへのアクセス制限やアプリの使用制限をすることができます。

アプリの制限は発達段階によって制限の強さが異なっていて、小学生には最も厳しい制限がかけられるようです。

ただしiPhoneに限っては「あんしんフィルター」でもアプリの制限はできません。別の方法でアプリの管理をして下さい。

「あんしんフィルター」はスマホの契約時に販売店で申し込みする必要があります。後からでも設定出来ますから、契約会社にお問い合わせをしてみてくださいね。

子供がネットトラブルに巻き込まれたらどうすればいい?

ネットトラブルに困っている子供

いろいろ気をつけていても、巻き込まれてしまうのがネットトラブルです。子供がネットトラブルに巻き込まれてしまった時はどうすれば良いでしょうか。

子供が同級生からネットいじめにあっていたら、まずは学校に相談をしましょう。

ただ、状況によっては学校への相談がきっかけで余計にひどいいじめに繋がることもあるので、慎重な対応が求められます。

いじめの対応については下記の記事を参考にして下さい。

子供が「学校に行きたくない」と言ったらどうする?|親の正しい対処と間違った接し方まとめ

ネット上の掲示板や学校裏サイトなどへの悪質な書き込みは、サイトの管理者に書き込みの削除を依頼してください。

それでもダメな場合はプロバイダに依頼する必要があります。また流出された個人情報や個人的な画像も管理者やプロバイダに削除依頼してください。

個人情報を流出されたり、名誉を侵害するような悪口を書かれたりする場合には、名誉棄損や権利侵害で法的手段に出ることも出来ます。

弁護士に相談するか、費用が心配なら警察や法務局に相談するといいでしょう。ネットトラブルに強い弁護士に相談すると、解決が早まることがあります。

流出した個人情報や画像の削除、匿名の発信者の特定、権利を守るための訴訟などで解決を図ることになるでしょう。

インターネットとの上手な付き合い方を親子で考えよう

現代はインターネット無しに生活することは、ほぼ不可能です。インターネットと上手に付き合っていくしかありません。

本来は便利で、有益なはずのインターネット。上手に使いこなせば人間を助けてくれる素晴らしいものです。

保護者は世の中の流れに任せたり、学校任せにしたりせずに、しっかりインターネットの現状を学んで、子供をネットトラブルから守っていかなければなりません。

インターネットの正しい使い方を子供たちに伝えることができれば、将来的にはネットトラブルは少なくなるはずです。

子供たちのために、いっしょに努力していきましょう。