不登校

不登校の子供を外に連れ出す方法と注意点|外に出るのが怖い気持ちを理解する

お子さんが不登校になった時に全く外出せずに家にばかりいたら、「このままひきこもりになってしまうのではないか」と、とても心配になりますよね。

「ひきこもり」の状態になると抜け出すのに苦労しますし、時には自分の部屋から出ることさえ難しくなるケースもあります。

将来のことを考えれば、やはり「たとえ不登校であっても適度に外出は出来た方が良い」と思っている親御さんの方が多いのではないでしょうか。

ただ、嫌がる子供を無理やり外出させると、状況がかえって悪化することもあります。不登校の子供を外出させる時には注意するべきポイントがいくつかあるのです。

こちらの記事では、不登校の子供を外出させる方法と注意点について詳しく解説していきます。

不登校の子供は外に出るのが怖い

不登校の子供の中には、家の外に全く出たがらない子も多くいます。

子供が家の外に出たがらない時、「出たくない」というよりも「出ることができない」場合が多くあります。

不登校に至るまでには様々なつらい経験をしている子供が多いですから、心も体もすごく疲れている場合が多いでしょう。トラウマや対人恐怖があることもあります。

「外に出るのが怖い」「人に会うのが怖い」という気持ちから、家の外に出ることを極端に嫌がる不登校児も少なくありません。

ですから、子供を外出に誘っても拒否してくる時には、まずは体力や気力が回復するのを気長に待ちましょう。

不登校児の外出に適している場所

子供がある程度回復して来たら、まずは抵抗を感じにくい場所に出かけるのがおすすめです。

手始めには家の近所を散歩してみると、久しぶりに外の空気に触れてスッキリすることもあります。昼間だと人の目が気になるなら、夜に散歩するのもいいですね。

夜でも近所は抵抗があるなら、少し離れた公園などに車で行き、散歩するという方法もあります。

知っている人に会わないので安心して散歩できるかも知れません。ずっと家にいると運動不足になるので、体を動かすことは気持ちがいいはずです。

家族以外の人がいる場所に出掛けてみる

外に出ることに慣れてきたら、少し、人との接点がある場所に行ってみても良いですね。

本屋、映画、カラオケ、ボーリング、市民プール、図書館、おもちゃ屋、外食などは、人と適度なつながりがあります。

人が集まる場所ですが自分から言葉をかけない限りは誰かから話しかけられることも無いので、賑やかな中でも気楽な時間を過ごせるかも知れません。

レストランで注文をしたり、お店の人から商品を購入することで、家族以外の人とのコミュニケーションの練習になるでしょう。

不登校だと外出に罪悪感を持つこともある

不登校の子供は、学校を休んでいるのに外出することに、後ろめたさを感じている場合があります。

でも、別に不登校は悪いことではありません。普段の生活まで変える必要はないのです。

「あなたには休息が必要だから学校を休んでいるんだよ。堂々としていていいんだよ」と伝えてあげると、子供も外出を楽しめます。

家に閉じこもっているよりも、外の世界を見ることによって、よい刺激を受けたり、ストレスを発散したりすることにつながります。

子供が行きたいと思える場所があるなら、お父さんお母さんは送り迎えだけにして、1人の時間を過ごさせるのも良いですね。

不登校中はどうしても親子の関係が密になりすぎる面があり、思春期の子供にとってはそれが息苦しく感じる時もあります。

適度に親子の距離を取る時間を作ることで、子供本人も、親も、少し気持ちが軽くなるかも知れません。

不登校中にスクールカウンセリングを受けてみる

家族以外とのコミュニケーションの手段として、スクールカウンセリングを受けに行くのもおすすめです。

ほとんどの学校にはスクールカウンセラーが配置されていますから、担任を通じて予約を入れることができます。

学校の教員は、子供が学校に戻ってくることを期待しがちです。子供が再登校を望んでいない場合は、再登校させようとする学校側の人間と話をするのは、つらいだけの場合もあります。

ですがカウンセラーは、学校への復帰を目指すのではなく、子供に寄り添って話を聞く立場にあります。

中立的な立場のカウンセラーになら、親や先生に言えないことも話しやすく、よい話し相手になってくれるのではないでしょうか。

多くの場合、スクールカウンセリングは予約制ですので、「他の子供や先生と会いたくない」と申し出れば、うまく時間を調整して、他の子供と顔を合わせる可能性がある時間にぶつからないよう配慮してくれるはずです。

不登校児のためのフリースクールに通ってみる

外出にも慣れて、昼間に活動する力がついてきたら、フリースクールに通うという選択肢もあります。

学校は規則ややるべきことが多く、人間関係も緊張が生まれやすい場所です。

それに比べるとフリースクールは自由度の高い施設といえます。学校では常に緊張を強いられて、疲れ果ててしまった子でも、無理せずに過ごせる場です。

生徒は不登校経験者が多いので、気の合う友達を見つけやすいでしょう。指導者も不登校に理解があるので、安心して過ごせるのではないでしょうか。

昼間にフリースクールに通うと、生活のリズムができて、今後の道へのステップになります。

一定の条件を満たせば「フリースクールへの出席」を「所属している小中学校の出席日数」として認めてもらえる場合もあります。

不登校中の出席扱いについては、こちらの記事を参考にして下さい。

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不登校の子供を外出させる時の注意点

不登校の子供の多くはいくつかの段階を経て、回復していくといわれています。

早すぎる段階で外出させようとすると、かえって状況が悪くなることがあるのです。

ここでは回復までの4つの段階を紹介します。子供がどの段階にあるのか見極めて、外出を促しましょう。

それぞれの段階にどれくらい時間がかかるかは個人差がありますので、あくまでも焦らずに見守ってあげて下さい。

①不登校の初期段階

学校に行き渋りだす。でも心の中では「学校に行かなくては」と焦っている。学校に行こうとすると頭痛や腹痛などが出て、朝に体調が悪くなることが増える。

親や担任に対して悩みを打ち明けるかどうか迷っていることも。

この時期に無理に学校へ行かせると、親や学校に不信感を持ったり、あとあと深刻な結果に結びつくことがあるので注意が必要。

本人の言葉を疑ったり強引に励ましたりせず、尊重してあげることが大切です。

②不登校の本格期

休みがちだった状態から、ほとんど学校に行かなくなる。

夜中までゲームをしたり、昼過ぎまで寝ていたりするなど生活が乱れる。口数が減ったり食欲が無くなったりと、鬱のような症状が現れる。

この時期は疲れた心と体を休ませながら、学校に行けない罪悪感と戦っていることも。

表面的にはだらしない生活をしているように見えても、心の中では子供なりに葛藤していることがほとんど。

子供が思い詰めないように、学校以外の話題を意識したり、気分転換になることを探してあげると良いでしょう。

遠方に住んでいる祖父母から電話をかけてもらったり、お父さんお母さんの友人と会わせてみたりして、なるべく孤独感を持たせないようにする工夫が必要です。

子供が好きなアーティストがいる時には、コンサートや展覧会などに連れて行くのもおすすめです。

③不登校の転換期

体力や気力が充実し始めている。「暇だな」などと言って、退屈を訴えるようになる。

家族以外の人とのつながりにはまだ抵抗感があるが、ネット上で気の合う友達を探そうとすることもある。

近所のコンビニや図書館などには自分から出掛けることが出来るようになる。外で知り合いと顔を合わしても、そこまで拒否反応を示さなくなる。

生活のリズムが整いはじめたり、身だしなみに気を使うようになったり、人の目を意識した生活をするようになることも。

この時期は少しずつ良い変化があらわれますが、親は焦らずに静かに見守るようにしてください。

子供の方から言わない限りは学校の話題もあまり出さない方が良いでしょう。

④不登校の始動期

体力や気力がかなり充実し、家族以外の人ともつながりを持とうとする。

不登校は続けながらも、別室登校やフリースクール、適応指導教室などに通うことを前向きに考え始める。

以前は興味を示さなかったことでも、この時期に言えば「じゃあ1度見学に行ってみたい」という感じで受け入れてくれることもあります。

3段階目までの期間で親は情報収集をしておいて、4段階目に移行したと感じたタイミングで「こういう教室があるみたいよ」「これなら出席日数になるそうだよ」などと教えてあげると良いですね。

親が焦って、1段階目の初期や、2段階目の本格期にある子供を外出させようとしても、子供にはまだ外出するまでの力はありません。かえって状況を悪化させることもあります。

子供が何か始める余裕ができて、「暇だな」とつぶやいたりしたら、「ちょっと散歩に行こうか」などと誘ってあげるとよいでしょう。

けっして無理強いはせずに、子供のタイミングが来るのを待ちましょう。

子供に期待し過ぎない

不登校の子供が一度外出することができると、親は次のステップに早く進みたくなります。

旅行など特に遠出ができたりすると、「こんなに長い時間外出できたんだから…」と、さらなるステップアップを期待しがちです。

ですが不登校の子供は、親の期待に敏感な子が多いのです。

本当は出かけたくないのに、親が期待しているからと無理して出かけて、調子を崩す子もいます。

子供のペースで外出できるように親の過度な期待を感じさせないようにしましょう。

出かける曜日や時間帯を考える

不登校の子供にとって、外に出やすい時間帯と出にくい時間帯があります。

例えば不登校に罪悪感を持ってしまっている子ならば、平日、昼間の外出は抵抗感があります。

周りの人に「どうして子供が平日の昼間にいるの?」と不審がられるのが怖いからです。

友人関係に問題のある子は、知り合いの子に会う可能性がある休日の外出を嫌がります。

子供によって出かけやすい曜日や時間は違いますから、その子に合った曜日や時間を選ぶと、抵抗感が少なくなるでしょう。

不登校の子供にお小遣いを渡すべき?

不登校の子供にお金を渡すと、ゲームの課金につぎ込み、ますます引きこもってしまうのではないかと不安になります。

しかし、お金を渡さないということは、「物を買いたい」「外で何か食べたい」「外で何かしたい」という前向きな気持ちまで奪ってしまうのです。

こうした欲求は行動を起こすための原動力になります。

ですから、不登校だからといって「お小遣いはいらない」と決めつけずに、今まで通りに一定の金額は渡すようにしましょう。

子供が不登校でも親は適度に外出するべき

「子供が家にいるなら、私も家にいなくては」と親は考えてしまいます。

特に専業主婦は、今まで出かけていたママ友のランチなどを断ってしまう人も多いようです。

ですが、母親から楽しみを奪ってしまうことを子供は望んでいません。「自分の不登校のせいで母親は外出もできない」と自分を責める子供もいるはずです。

親が出かけることによって、もしかしたら子供はずっと親が家にいるよりもほっとするかもしれません。

親が普段通りの生活をする方が、子供へのプレッシャーは少なくなります。

不登校中の子供が精神的に安定しているなら、「あなたも行く?」「お土産買ってくるね」と声をかけ、お友達とのランチやショッピングなどに出かけてみてください。

まだ低学年で目が離せないお子さんの場合は、短時間だけでも祖父母にお願いしたり、夫婦で協力し合って、お互いに自由な時間を確保するようにしてください。

親が生活を楽しむことによって、子供に「自分も家の外で楽しいことをしたい」という欲求が生まれる可能性もあります。

子供が不登校になると、本人も家族も家に引きこもりがちです。家族で家の中にばかりいると、お互い煮詰まってしまいます。

子供の体力や気力が充実してきたら、普段どおりに外に出て生活を楽しみましょう。

学校生活は、子供の人生のほんのひと時でしかありません。この時期に学校に行けなかったとしても、いくらでも進む道は用意されています。

不登校から抜け出すことよりも大切なのは、生きる希望や意欲を損なわせないことです。

不登校の状態でも、これまでと変わらず毎日を楽しみ、行きたい場所に行ってやりたいことをすることが、将来的な子供の社会参加への意欲につながるということを忘れないで下さいね。

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