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子供がいじめられている時に親がやるべきこと【いじめの対応策】

子供がいじめられていると知った時、ほとんどの親御さんは狼狽えて、どう対処すれば良いのか分からなくなってしまいます。

できれば自然に解決して欲しい。でも、傷付いた我が子をこのまま放置することはできない。

そう感じた時、親として「いじめ」にどう向き合えば良いのか。

こちらの記事では、我が子がいじめられている時に親がやるべき「いじめの対応策」をまとめました。

いじめは深刻化する前に、早期に手を打つ必要があります。

記事の中では『学校以外のいじめ相談窓口』も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

子供のいじめが深刻化している理由

子供同士のいじめは昔から変わらず存在しますが、最近になってより深刻なケースが増えていると言われています。

その理由は、やはりインターネットの普及です。

昔なら学校でいじめに遭っていても家に帰れば安心出来て、夏休みや冬休みの長期休暇はいじめ被害で悩んでいる子供達の心の休まる期間でした。

しかし今では、家に帰ってもLINEなどで子供に直接連絡が入り、夜間や休日にかかわらず急に呼び出されたり、「お金を持ってこい」「◯◯を買ってこい」などと要求されます。

また、SNSの中で仲間はずれにされたり陰湿な嫌がらせを受けることも多くありますが、ネット上でのやりとりのため、親や先生の目が届きにくくなってしまったのです。

大人の知らない所でエスカレートしていく現代のいじめは、昔と比べて格段に解決が難しいです。周囲の大人が気付いた時には取り返しのつかないことになっていた、ということも少なくありません。

深刻ないじめ被害から我が子を守る為には、できるだけ早くいじめに気付いて、改善に向けて尽力する必要があります。

夏休み中や冬休み中のいじめに要注意!

夏休みや冬休みは同級生と会わずにすむので、「いじめの心配は無い」と親は思いがちです。

確かにいじめの加害者が学校でしか会わない相手であれば、休みの日には会わないから、心配する必要はないかも知れません。

でも、いじめている加害者が「我が子の友達」だったとしたら、どうでしょうか。

親はその子のことを我が子の友達だと信じ込んでいて、てっきり仲良く遊んでいると思っていた。

でも実際は、激しいいじめが繰り広げられていた。

そういうケースは少なくありません。

子供が家にいる時に急に呼び出されたり、約束をしていないのに家に押しかけられたり…。

親としては「少し迷惑だな」と感じていても、我が子の友達だからと、大目に見ていることもありますよね。

我が子が嫌そうな素振りをしていても、いじめとは夢にも思っていない時には、「せっかく来てくれたんだから一緒に遊びなさい」なんて、親が後押ししてしまう可能性もゼロではありません。

そうした繰り返しが、いじめが加速する要因になることもあるのです。

学校の外で起きるいじめ事案

最近の家庭は共働きが多く、夏休みや冬休みの日中も子供と一緒にいられない親が多くいます。

低学年のうちは学童保育に通う子が多いようです。でも3、4年生くらいになると、一人でも留守番ができるようになり、学童保育に行かなくなる子も多くいます。

家に親がいたとしても忙しいですから、子供達が外に遊びに行ってしまったり、みんなで子供部屋に閉じこもりっぱなしだったりすると、なかなか親の目は届きにくくなります。

そのような状態が、子供のいじめリスクを高まらせる結果になることもあるのです。

まずは、実際にあった「学校外のいじめ事案」を紹介します。

ケース1.公園に呼び出されていじめられる

ある女の子のケースでは、夏休みに友達グループから誘いがあり、毎日遊びに出かけていました。

遊んでいた公園では、普段から仲が良いはずだったリーダー格の子に「臭い」「ブス」などと悪口を言われたり、その子のカバンをずっと持たされたりしました。

暴言や暴行はほぼ毎日続きましたが、周りの子達は見てみないふりをしていたようです。

親は毎日友達が我が子を誘いにきてくれれば「仲良くしてるんだな」と嬉しくなってしまいますし、いじめっ子も親の前では優しいフリをするので、なかなかいじめに気付きにくいです。

親が共働きでお留守番の時間が長い子供ほど、いじめ加害者からは「親の目が届かない子」と見なされて、いじめの標的になってしまうこともよくあります。

ケース2.親の留守中に恐喝される

また違うケースでは、親の留守中に、いじめっ子グループが家に遊びに来て、悪口を言われたり、暴力を振るわれたりした男の子がいました。

いじめがエスカレートしてからは、ゲームソフトやお金まで取られていたのです。

でも、長期休暇で学校に行かない日が続くと、子供ばかりでなく親も気が緩んで油断してしまうため、自分の留守中に我が子がひどい目にあっていることを気付いてあげられなかったということです。

学校で行われるいじめならば、授業時間や先生が来ると中断されます。

でも、学校外のいじめは、大人の目が届きにくく断続的になるため、エスカレートして、深刻化しやすくなります。

スマホで「いじめ」のリスクが高まる

スマホを使う子供

内閣府の調査によると、小学生の30%以上が自分専用のスマートフォンを所持しているという結果が出ました。

親のスマホを一緒に使っている小学生も合わせると、なんと9割以上の小学生が日常的にスマホを使っていることが分かったのです。(下の図を参照)

内閣府/平成30年度青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)より

小学生にスマホを持たせるのはまだ早いと感じている親御さんも多いですが、「友達との付き合いに、どうしても必要だから」と言われて、仕方なく買い与える家庭が増えています。

学校の外でも続く『SNSいじめ』で追いつめられる子供達

ネットトラブルに困っている子供

多くの小学生がスマホを持つことによって心配されるのが、LINEなどのSNSを使ったいじめです。

中学生、高校生のいじめの多くに使われているLINEですが、小学生でもLINEによるいじめが多くなっています。

善悪の判断や相手の気持ちを想像することがまだまだ難しい子供達。当然のことながら、ネットを活用したコミュニケーションスキルもまだまだ未熟です。

自分では、ちょっとふざけたつもりで、ひどいことを書き込んだり、いじめられている子を突然グループLINEから退会させたりすることを平気でする子もいます。

LINEで呼び出されていじめられることも

SNS内でいじめが完結していれば、まだ身の危険までには及びません。

しかし、LINEを使えば簡単に連絡が取れるため、「今すぐ来て」「◯◯を買ってきて」という感じで、気軽に呼び出されていじめを受けるケースも増えています。

いじめ加害者と連絡を絶ちたくても、スマホを持っていると知られている以上、無視するわけにはいきません。

返信しなければ、更にひどいいじめが待っているのです。

スマホの無い時代であれば、学校が休みの日はいじめる側と離れられる期間でした。

ですが、スマホを持つとSNSいじめが横行するようになり、学校以外でも加害者とつながりを持たなくてはいけなくなります。なかなか心の休まる時間がありません。

「子供のいじめ対策」で親が取るべき対応

子供がいじめられていることに気付いても、どう対応すれば良いか分からず頭を抱えてしまう親御さんも多いのではないでしょうか。

根本的ないじめの対応は学校と連携して解決に繋げるとしても、すぐさま担任に伝えるべきかどうかは難しい判断になります。

とはいえ、いじめに気付いた親が何も行動を起こさないと、余計に子供は不安になってしまいます。

ここからは、子供のいじめに気付いた親がやるべき対応策をまとめました。

①我が子を安心させましょう

いじめられている子供は心がとても傷ついています。

我が子が勇気を出していじめ体験を打ちあけてくれたなら、「よく話してくれたね」と受け止め、「私は何があっても、あなたの味方だよ」ということを伝えましょう。

まずは子供の心のケアが一番大切です。疲れている場合はゆっくり休ませてあげましょう。

いじめで傷付いた子供への接し方は、こちらの記事を参考にしてください。

子供が悩んでいる時に親がするべき7つのこと|負荷を軽くする、共感する、一緒に悩む

②子供の気持ちに寄り添いましょう

実はいじめはまだ軽度で、我が子へのアドバイスや、いじめる側への注意で改善できるかもしれません。

解決を急がず、とりあえずは状況を把握することに努めて、客観的に判断することが大切です。

親としていくら腹が立っても、我が子が嫌がっているのに強引に加害者側と連絡を取ったり、夏休みが終わっていないのに学校に相談をしたりするのは止めておきましょう。

最近のいじめの傾向として、学校や親が介入することで更にひどいいじめに繋がったり、いじめられている本人の心がどん底まで追いつめられることがよくあります。

親が先走らず、まずは子供に「どうしたいか」の希望を聞いて、親子でよく話し合ってから行動しましょう。

③学校に相談するかどうか親子で話し合いましょう

このまま放置していたらもっと子供が傷付くことになると感じたら、学校に連絡を入れて相談するべきですが、学校に相談しても改善されないことも多々あります。

改善されないばかりか、担任の不誠実な対応でトラブルが拡大することも少なくありません。

ですから、学校にいじめの相談をするかどうかは慎重な判断が必要になります。

親子でしっかり話し合って、子供にとって負担の少ない方を選ぶようにしましょう。

伝える時には必ず事前に「いじめの内容」と「希望する解決策」を書面で用意しておいてください。

いざ学校との話し合いとなると言いたい内容が上手に言葉にできないことがよくあります。

伝えたいことや分かって欲しいことは書面にしておいて、それを読みながら学校側と話し合いを進めた方が良いです。

④学校以外の『いじめ相談窓口』を利用しましょう

学校側の誠実な対応が見られない時には、教育委員会や市の窓口など、さまざまな機関でいじめの相談窓口が設けられていますので、利用することが出来ます。

暴力や金銭をたかられるなど深刻ないじめの時には、弁護士でいじめ問題に積極的に取り組んでいる方を探したり、警察に相談することをおすすめします。

法務省の「子供の人権110番」では、学校でのいじめの相談を無料で受け付けています。

メールでも電話でも相談ができて、秘密は厳守されます。

子供本人だけではなく親からの相談もできますので、いじめで悩んでいる時にはぜひ利用してみて下さい。

参考 子どもの人権110番法務省

⑤前向きな姿を子供に見せてあげましょう

「いじめられる側にも理由がある」といじめる側は言います。でも、それは間違いです。

いじめる理由があるなら、「ここを直して」と、ふつうに言えばいいだけなのです。いじめる方が悪いのです。

「いじめはもらい事故のようなもの」と表現する人もいます。誰にでも起きうることです。

子供がいじめられたからといって、親もいっしょに後ろ向きになると、子供はますます自分を卑下して落ち込みます。

卑屈にならず、堂々としていましょう。

親が前向きにいじめ解決に取り組めば、子供は「もう大丈夫だ」と安心してくれるはずです。

いじめから子供を守ろう

悲しいことに「人をいじめると心が安定する」という子供もいます。

いじめをストレスの捌け口に使って、何の落ち度も無い同級生を痛めつけて楽しむ子供も少なくないのです。

ストレスの多い社会では誰がいじめる側、いじめられる側になってもおかしくありません。

全ての子供がストレスに押しつぶされることなく、楽しく暮らせる社会になって欲しいものです。

楽しいはずの学校生活でいじめがあるなんて、本当につらいですよね。お子さんの元気がない時は、よく注意して見てあげて下さいね。

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